「メルヘンの国」を読んだ
なかえよしをさん・作、上野紀子さん・絵の「メルヘンの国」を読んだ。ポプラ社から出ていた、なかえよしを・上野紀子の絵本シリーズの7冊目にあたる。昭和55年3月発行。
一目見て頭から離れなくなる本というのがある。古書店でたまたま取り出してみて一度棚へ戻したのだが、どうにも気になり結局買いに戻った。
頭から離れなかったのは上の絵だ。黒の背景に赤い帽子とマントを身に着けた少女。
誤解を恐れずに書くとほとんど呪いのようなもんだ。
なかえよしをさんと上野紀子さんの絵本といえば「ねずみくんのチョッキ」が有名だが、これは全く印象の異なる絵本画集だ。
シュルレアリスムのようで不思議に頭から離れないイメージが描かれている。全32ページ。
いつもの通り子供に購入した本ではないのだが、気になるというので一緒に読んでみたところ「面白い本だね。楽しくはないね。」と感想を述べていた。その通りだろう。
先にシュルレアリスムのようと書いたが、お二人は巖谷國士さんと「扉の国のチコ」という絵本も描かれている。
ねずみくんの絵本シリーズ以外のお二人の絵本は多くが入手困難なようで大変残念です。これを執筆している現在購入できるお二人の本としてはポプラ社から復刊された「宇宙遊星間旅行」があります。
本書は久しぶりに訪問した天牛書店にて購入した。