「曇天／斬合」をソロプレイ
TITANHEADSさんの「曇天／斬合（どんてんのきりあい）」をソロプレイした。武士の果し合いをテーマにした1～2人用のボードゲームです。
同じくTITANHEADSさんの「CLIMB!」は前回紹介しました。
「CLIMB!」と同じくカードだけで構成されたボードゲームでソロプレイにも対応している。ソロプレイの方法は同梱された説明書には無いが、製作者のカミバヤシさんがアップロードされているので以下を参考にしてください。
『曇天／斬合 Tactics』の1人用ルールです。相手の斬りを返す「返斬」の名手となって6人の刺客たちと死闘を繰り広げるモードで、最終ステージの雪村を倒したらクリアとなります。激むずなので自分もろくに雪村に勝ってません。ぜひチャレンジしてみてください。 pic.twitter.com/MVfNT2SEx4
— カミバヤシ (@m_kamiB) 2020年8月5日
「CLIMB!」同様に僕は大変好きなゲームですが、そちらと比較すると若干2人用によった感じがしました。「CLIMB!」と異なりこの「曇天／斬合」はソロと2人用で進め方が大きく異なるため遊んだ感想も違うものになると思われます。今回僕はソロプレイだけ遊んでこれを書いています。
間合いを変える「動作札」と攻撃を繰り出す「攻撃札」を出し合って上手く攻撃を決めるよみ合いのゲームです*1。上の場面は間合い3から「近寄」をプレイしてきた相手に対し間合い2の攻撃「唐竹」をきめた盤面。
このゲーム、ソロプレイでは一度斬られたらおしまいであるため、緊張感があります。
余談ですが、一撃死の真剣勝負と言えば皆さんご存知「ブシドーブレード」ですね。
デジタルゲーム界ではクソゲー名作と名高い「ブシドーブレード」ですが、このシステムはアナログゲームと大変相性が良いように思います。
この「曇天／斬合」、ソロプレイでは「CLIMB!」よりもさらに運の要素は大きいです。
上は第四の刺客「飛砂忠」戦、一手目で「唐竹」を決めようとしたところ必殺札「斬鉄」のカウンターで斬り殺されました。ならばと二戦目「遠退」で距離をとろうとして「斬鉄」、思い切った三戦目「飛掛」で懐に飛び込んだら「水平」で斬られる、と連続して一手目でやられる理不尽な展開。こればかりはどうしようもない。
しかしこのゲームが楽しいのは対戦の情景が頭に浮かぶところ。そうなると上のような状況も大いに笑える。
同じ必殺札の場合ははじかれて双方無効になったり、強力だが一度しか使えない必殺札や二人用で使用する一撃必殺の鬼斬札があったりと、イメージを膨らませる要素でゲームを盛り上げる。
上は第三の刺客「春蔵」を相手にした場面。ソロプレイではうまく間合いを調整しつつ相手の札を消費させて次の札を絞り込んだところで思い切って飛び込んできめに行くことが肝要。相手の動きを封じたところで見事カウンター「返斬」で勝利。必殺札は一回使い切りなので胸熱な展開になりました。
最後の刺客「雪村」相手には必殺札「返斬」でしか勝利できない！相手の必殺札二枚をかいくぐり懐に飛び込んで勝利したときの爽快感。
このゲームが真価を発揮するのは舌戦を含めた二人用のようにも思いますが一人も十分楽しめます。「CLIMB!」同様狭いスペースでもサクッとできるところもまた良し。
細かそうにみえるルールもありますが実際やってみると分かりやすく難しい点はありません。
僕はボードゲーム通販「JELLY」から買いました。カードサイズは「CLIMB!」と同じです。
若干の注意点として「戦場札」には表裏があります。普通はセットアップの段階で気が付くと思いますが、なぜか気づかずずっと裏でやってました。まあそれはそれで面白かったです。
ルールを見落としていたかもしれませんが「刺客」が「構変／飛掛」札を「飛掛」としてプレイし、カードが尽きても決着がついていない場合は「プレイヤーが敗北」することとして遊びました*2。
より複雑な上級者向けバージョンが「曇天／斬合 Legend」としてPnPで無料配布されています。こちらのデザインもカッコ良くて捨てがたい。
*1:僕はライナー・クニツィアさんの「アンギャルド」は未プレイですが、「曇天／斬合」の方が「よみ合い」の比重が大きくて軽く遊べる気がします。逆に言えば「理詰め」を好む方には運要素が強く感じられるかも。
*2:この解釈で正しいそうです。カミバヤシさんに教えていただきました。 https://twitter.com/m_kamiB/status/1306041937913282562
